世界一シビアな「社長力」養成講座

はらいかわてつやです。

ダン・S・ケネディによる『世界一シビアな「社長力」養成講座』は、
2011年に翻訳が出版されて以来、会社経営に悩む社長が、
困った従業員の扱いや儲からない理由に答えを見出せる本として評判を呼んでいる、社長のためのビジネス書です。

従業員との関係がうまくいかないと悩む人には、本書の大胆かつ的確なアプローチがきっと参考になるでしょう。

社内の日本的慣習に悩んでいる人には、新風を吹き込んでくれる本書のご一読をおすすめします。

従業員に見せられない過激な内容

本書は、アメリカのビジネススタイルの教科書とも言える内容です。それも、一般的な社員向けではなく、経営者のみに焦点を当てているので、経営者ならではの悩みにピンポイントで答えてくれています。

そのため、従業員が間違って本書の内容をのぞいてしまったら、ショックを受けるような内容も容赦なく盛り込まれています。

従業員のものの考え方を的確にとらえていて、はっきり指摘するのははばかられるような行動や思考もズバリ言い当ててしまっているのです。

普通の本であれば、そこはオブラートに包み、やんわりと社長のするべきことが書かれているのが常ですが、本書の場合、あくまでも経営者の立場での問題解決法を正面からとらえていると言えるでしょう。

本書の求める社長像は本当に冷酷非情なのか?

本書は、冒頭から、情け容赦のない言葉が並んでいます。「従業員を家族扱いするのは愚の骨頂」とまで書かれています。
では、著者は、冷酷非情な社長を理想像としているのでしょうか。

たしかに、仕事ができず、やる気もない従業員に対しては、厳しい言葉が並んでいます。本書には、「雇用はゆっくり、解雇は素早く」というテーマもあり、役に立たない従業員をいつどのように解雇すれば良いかということも明確に書かれているのです。

でも、社風に合わない従業員を早めに解雇し、役に立ち、自分の会社に合う従業員が仕事をしやすい環境を作ることも、経営者にとって大切な仕事でしょう。
従業員は家族ではないと言いつつ、本当に会社にとって必要な人材に対しては、従業員の生活を保障し、能力を発揮できる場を与えることを惜しんではいません。むしろ、積極的に有用な人材を活用することで、従業員のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させることができます。
その雇用関係には、やはり目に見えない信頼関係や愛情がなくては成り立たないと言えるでしょう。

本書のゆるぎない評判―実践的で役に立つ本

本書は、発売以来、経営や人間関係に悩む数多くの社長に読まれてきました。

多くのビジネス書が理想論に終始し、何冊読んで実践しても結果をなかなか出せないのに対し、本書は、すぐに成果をあげられる内容として、高い評価を得ています。

本書の評価は、考え方を変えるきっかけになったという感想のほかに、実際に役立ったという感想がとても多いのが特徴です。

もちろん、アメリカ人によるビジネス書ですから、日本人にとっては過激な内容で、そのまま当てはめたら反感を買うだけで終わってしまうと思われるような部分もあるでしょう。

でも、著者の考え方は、経験にもとづいて導きだされた経営の本質をついたものです。

オーナーとして、従業員との立場の違いを自覚し、リーダーシップを発揮することが必要です。ところが、日本的思考から抜け出せないでいると、人間関係の泥沼に足を取られ、利益を上げることができないのです。

本書は、そんな日本的な経営者に、既存の概念を打ち破るきっかけを与えてくれます。

メッセージの本質を読み取り、日本の会社経営にうまく応用できるかどうかが、本書をうまく活用できるかどうかの分かれ道でもあります。

本書に流れる経営者の理念を読み取りながら読み進むと、1つ1つの具体的な事例を自分の会社経営にも置き換えて考えることができるようになるでしょう。

そうなれば、本書を活用する準備が整います。

本書を傍らに置き、問題が起きたら該当箇所を読みなおせば、すぐに実践に移し、適切な行動をとることができるでしょう。

もし、あなたが是が非でも会社の経営を軌道に乗せたいと思うのなら、本書のやり方をいちど実践してみて下さい。

近い将来、きっと利益が上がり、思うような経営ができるようになるでしょう。

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著者ダン・S・ケネディとは
ダン・S・ケネディは、日本でも知名度が高い、アメリカの企業家、講演家です。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングの第一人者で、超一流のコピーライターでもあります。コンサルタントとして、数多くの企業を成功に導いてきました。著書も数多くあり、日本でも翻訳が次々に出版されています。

ダン・S・ケネディの、アメリカでの講演料はかなりの高額であると言われています。それに比べると、本書は著者の理念のエッセンスが凝縮されていて、価格もお手頃です。

この機会にぜひご一読され、経営に役立ててみてはいかがでしょうか。

本書の構成
7名のゲスト執筆者による7章を含む全47章で構成されています。
本章に先だつ「はじめに」では、「あなたの会社には従業員は必要ない」と断言する過激なオープニングになっています。
前半の20章は、従業員にどのようにして思うがままに働いてもらうか、後半の27章では、いかに稼いでもらうか、というテーマで、会社が利益を上げるための実践的な内容になっています。

00 はじめに

Part01 従業員を働かせる情け無用のマネジメント
01 大げさでまわりくどい言葉「トイザらス・ベビーザらス」
02 雇い主と従業員の本質的な関係
03 シェルビーの弁解リスト
04 ウィリー・ローマン症候群
05 プログラム
06 経営面で何より重要な2つの判断
07 誰もが役に立たなくなる
08 ビジネスにおける最悪の数字とは
09 雇用はゆっくり、解雇は素早く
10 重大なファクターの4 1 2 番目:役に立つ従業員と取引先を見つける方法(執筆:スコット・タッカー)
11 リーダーシップは過大評価され過ぎている
12 主人はマーケティング、ほかはみな「下僕」
13 遊ぶネズミたち
14 店を離れて煙草を吸う
15 「ホリデイイン」の電話── 警告システム
16「私たちと同じような」コソ泥
17 壊れ窓理論、綻びのあるビジネス
18 一方で、それでよければ、それでいい
19 「しかし、うちの会社は特別なんです」
20 今のペースで経営するか、もっと効率的に経営するか(執筆:ドクター・チャールズ・W・マーチン)

Part02 従業員に稼がせる情け無用のマネジメント
21 全従業員の仕事を「利益センター」にするには
22 よい仕事をさせなさい。そうすれば、より多くを要求できる(しかも、素早く解雇できる
23 ルールに当てはまらない事例
24 公平性などくそくらえ
25 勝者にはご褒美
26 特別賞与が義務になる瞬間
27 数値化がモチベーションを上げる(執筆:ビル・グレイザー)
28 楽しい仕事場は生産的な仕事場か?
29 鈍感な人を採用する
30 セールスプロセスを管理する
31 セールス部門とマーケティング部門の価値を最大限に生かす(執筆:クレート・マスク)
32 セールスのプロを管理する─ 精神的なハードルを越える(執筆:マイケル・ミゲット)
33 ミッションはトップシークレット!?
34 口コミを徹底的に管理する
35 それは「達成」ではなく、「活動」にすぎない
36 スピードが命
37 急成長するビジネスを情け容赦なくマネージする方法(執筆:クリス・ハーン)
38 こちらにどう連絡を取らせるべきか
39 会議の開き方
40 食べさせていれば愛想がいい
41 私がそれをできない理由
42 そもそも「利益」とは何か?
43 数字によるマネジメント(適切な数字?)
44 集団的無能と大不況の時代から利益を得る方法
45 次の1 2 カ月で
46 ビジネスを最も効果的に終える9つのステップ(執筆:ハーヴェイ・ゼメル)
47 サポートサークル

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はらいかわてつや